備忘録

主にアニメの感想、思ったこと、考察を備忘録的に書きます。あとは趣味とか

「冴えない彼女の育てかた」を見てます

放送当時スルーしてたんですが、友人に薦められて見始めました。

気になってはいたんですがね、キャラクターデザインも可愛いし、続編もあるということでこれをきっかけに見始めました。

とりあえず0話~6話までみました。

いや~キャラクターが可愛い!

一見クール美人な霞ヶ丘は、感情がかなり豊かで可愛い!

えりりはツンデレなので無条件で可愛い!

そしてなんといっても加藤恵が可愛い!

倫也いわくのメインヒロインらしくないあのフラットさがいいですよねぇ

そして、素直で情に厚くて行動的なのもいいですよねぇ

ビジュアルも安産型でいいむちむち感ですよ!!

あとSE松岡がすごい!

まぁそんな所で楽しく見てますw

 

演出で個人的に印象的だったのは5話の神戸守さんコンテ回ですねぇ

倫也とキャラクターが会話しているシーンで、女の子が映るカットが、全部ではないですが、倫也視点のPOV(ポイントオブビュー、登場人物視点)が意識されていたかなぁという感じがします。

まぁPOVっていろんな作品で、結構使われているイメージですが、この5話ではよく使われていたかなぁと思います。

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とくに男性主人公視点で女性キャラクターを視るとき、身長差があり、立って会話しているシーンでは身長の低いキャラクターとの会話シーンではカメラが下を向いています。

個人的には下から覗きこまれて、ちょっと上目遣いになっている感じがしてグッとくるんですよねぇ

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何が言いたいかって言うと

加  藤  恵  が  可  愛  い

響け!ユーフォニアム12話 演出考察 「映像で語る物語」

今回は、久美子や久美子の心情を何かに例えて、シナリオとともに映像で物語を展開していた演出が見られました。

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難しい楽譜を渡され、個人練に出かけた久美子は「よしっ!」と気合を入れて、練習に望みます。

特別になるため、久美子は蝶のように羽ばたきはじめます。

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上手くなりたい、特別になりたいと語る久美子。

映しだされる画面は、まるで草の檻に閉じ込められているよう。

特別になるために、新しいパートを吹けるようにするという檻から出なければなりません。

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しかし、なかなかうまく吹けない久美子はついにパートからはずされてしまいます。

吹くことすら許されなくなった久美子は、蜘蛛の糸に捕まった蝶のように身動きすら取れなくなってしまいます。

このような、久美子の状況と合わせたモチーフを使った演出が今回は見られました。

この演出では蝶=久美子というモチーフでした。

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ちょっと画像がわかりにくいですが、こちらの演出。

左は葵に会う前に映し出される外灯、右は葵と話し、また受験をきっかけに吹奏楽をやめてしまった姉を思い出し、苦悶しユーフォを吹き鳴らしたあとに映しだされたものです。

左の外灯はただ外灯だけが映し出されていますが、右の外灯はよく見ると虫が外灯に集まっています。

それまであまり考えてこなかった自分が吹奏楽を続ける理由。

その、なんの疑念も持たない心情を表したのが左の外灯で、その後、葵と姉の二人のことを思い、では何故自分は続けるのかと苦悶した久美子の心情(外灯)にはその疑念(外灯に集まる虫)がつきまとう。

そんな演出だと思いました。

また、月というのも久美子自身を表しているんだと思います。

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久美子が新しく与えられたパートをついに外されてしまったあと、サファイアと葉月に励まされた時に映しだされた月。

月に全力で手を伸ばした久美子。

輝く月(特別になった自分)を手にしようと手を伸ばしたが、その月は今はまだ遠くに見えます。

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学校での滝先生の会話の後に映しだされた月。

それは一つ前の月よりも、近くに映しだされています。

滝先生との会話で、自分が吹奏楽を続ける理由を確かなものにし、

「貴方の出来ますという言葉を、私は忘れていませんよ」とまだ自分の可能性を信じてもらえたことで、久美子はまた前に進み出します。

遠く遠くに見えた月(特別になった自分)が、まだ手には出来ないものの、少し手の届くところまで近づいた、という演出でしょう。

また、この月は半月です。

まだ特別には半人前、ということなのだと思います。

しかし、この半月は満ち欠けの順で言えば次は満月になる満ち欠けです。

満月に手が届いた時、本物になれるのかもしれません。

しかし、満月になっても、久美子が月を手にするまでに、また欠けてしまうかもしれないし、

この月が雲におおわれて見えなくなるように、久美子もまだまだこれから壁にぶつかることも多々あるでしょう。

それでも、いつか手にする特別という名の満月を目指して頑張れ、久美子

響け!ユーフォニアム12話 感想

今回は主人公であるところの久美子に焦点を当てた回でした。

部活ものらしいお話であったと思います。

特別に近づき始めた久美子

「上手くなりたいっていう気持ちは前より強くなった」

「熱いのか、冷めているのか、そもそも今までの自分はどんなだったのか、とにかく、あのオーディションの麗奈をみて、あの音を全身で受け止めてしまってから、私は完全に侵されてしまったのだ。上手くなりたいという熱病に」

高坂麗奈という輝きを見てから、久美子はその輝きに近づきたいと願っている。

そんな中降りかかってきた、新しいパートに久美子は苦戦してしまいます。

「本番までに、出来るようになりますか?」

そんな滝先生の問いにも、

「できます!」と強く答える久美子。

11話でも成長を見せてくれた久美子は、強くここでも主張します。

なぜなら、なりたいものがあるから。

しかし、後日の練習でついに新パートから外されてしまいます。

上手くなりたい。誰にも負けたくない。その思いはいっそう連なります。

特別になる途中。

その中で、かつての自分では気づけなかった思いに気づきます。

上手く吹けない自分が、上手いと認められなかったことが、「悔しくて死にそう」と。

特別を目指す道を、何歩も先に行く麗奈のかつての思いを知ります。

でもそれは、特別になる道をきちんと前に進んでいっているということなんだと思います。

久美子はまた新しい成長を見せてくれたんだと思います。

続ける理由を求めて

葵や姉のかつての姿を思い出し、何故自分は吹奏楽を続けるのか、その理由はまだぼんやりとしたままです。

しかし、姉の問いにきっぱりと答えます。

「私、ユーフォ好きだもん!!」

ムキになって発した不意の言葉は自分自身でもぼんやりとしていた続ける理由を見つけ出します。

しかし、口に出た言葉は確信へとは至りません。

その後、久美子は学校に忘れた携帯を取りに学校に行きます。

学校での滝先生の言葉

「結局、好きなことってそういうものなのかもしれません」に

久美子は好きだから続けるという理由を確信へと至らせます。

なにより今もこうして自分たちと音楽を続けている滝先生が言うのだから。

個人的感想

今まであまり見せてこなかった、部活ものらしいエピソードだったかなと思います。

何故ここに来て、というと、やっぱり久美子が成長しているからなんだと思います。

久美子が特別になりたいと願うようになり、上手く吹けないことのジレンマ、

なにより「悔しい」という気持ちが、生まれてきたこと。

その、自分の中での葛藤は、かつての自分では起こらなかったであろう感情だと思います。

続ける理由にしても、ぼんやりしていた理由を、今の久美子が見つけ出せたという成長なんだと思います。

これからも、成長する久美子を見守りたいですね。

響け!ユーフォニアムBD/DVD第1巻発売記念(?) 第1話の比喩を用いた心情演出

第1話放送当時はまだブログ始めてなかったので、第1話で僕の好きな演出を考察、解説してみたいと思います。

変わろうとする努力の始まり

「高校に入ったら胸が大きくなるなんて噂、どうして信じちゃったんだろう」

そう久美子はつぶやきます。また、

「わざわざ、同じ中学の子が少ないこの高校を選んだのは、あこがれのセーラ服の高校がここだけだったのと、色んな事を一度リセットしたかったから」

とも語ります。

高校に入ったら・・・

同じ中学の子が少ないこの高校を選んだのは・・・

自分を変えたい、変わりたいと思っている久美子は、環境の変化で、自分を変えようとしています。

しかし、自分自身を変えようとはしていません。

そんな、久美子が自分自身を変えようと努力を始める、そんなシーンがありました。

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まずは、髪型です。

1話の中盤辺りまでは、中学の時と同じポニーテールをしていましたが、この日の朝からは髪を下ろして登校します。

小さなことですが、れっきとした自分自身を変えるということの一つだと思います。

「わざわざ、同じ中学の子が少ないこの高校を選んだのは、色んな事を一度リセットしたかったから」

と久美子は言いましたが、環境を変えるだけで自分自身を変えようとするのではなく、きちんと中学までの自分とは違う自分になるという意味で、

ポーニーテール→髪を下ろす、ということなんだと思います。

また

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この同じような構図での変化の違いの演出が私は好きです。

左は、高校初日帰宅後の久美子。

右は、次の日の朝の久美子です。

飲む飲み物が、変わっただけなのですが・・・

おそらくこういうことなのかな?と思います。

胸を大きくする努力

牛乳を飲むと胸が大きくなる!なんていうのは、いろんな作品で見かけると思います。たぶん・・・

「高校に入ったら胸が大きくなるなんて噂、どうして信じちゃったんだろう」

高校生になれば、胸が大きくなる。そんな噂に裏切られた久美子ですが・・・

この日から(続いたのかはわかりませんが・・・w)牛乳を飲み、胸を大きくする努力をし始めたのだと思います。

これも環境の変化に甘んじず、自分自身を努力で変える、ということなんだと思います。

がんばれ久美子。

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また、左のコップ(お茶ですかね?)は飲みかけで、右の牛乳は全部飲み干しています。

ここはポイントだと思います。

飲みかけと言うのは中途半端、つまり、なぁなぁで中途半端な努力しかしてこなかった久美子自身を表しているんだと思います。

対して、努力することを始めた久美子は、牛乳を飲み干す、つまりは、中途半端にはしないという決意表明的な比喩が込められているんだと思います。

まとめ

環境を変える、環境が変わるということで、変化を待っているだけだった久美子が、自分自身を変える努力をし始めるという、物語の始まりにぴったりな演出だったと思います。

それを飲み物の種類、飲み残し方、髪型など、ものなどでキャラクターの心情や心情の変化を比喩的に表すこの演出が僕は好きです。

第1話の絵コンテ・演出はシリーズ演出の山田尚子さんです。

彼女の監督作「たまこラブストーリー」でも随所にそういった演出が見られます。

例えば、コメンタリーでおしゃっていましたが、モチーフとして出てくる月と地球は、それぞれもち蔵とたまこなんだそうです。(地球の周りをぐるぐる回る月、たまこのまわりをぐるぐる回っているもち蔵、なんだかひどいなw)

それを考えてみてみると随所にそのモチーフで心情演出をしている場面が見受けられます。

他にも、糸電話、バトン、たんぽぽの綿毛などなど・・・

映像を活かした、山田尚子の心情演出が好きです。

以上です。

響け!ユーフォニアム11話 物理的距離と心理的距離の関係から見る

11話3回目です・・・

一気にやりたかったのですが、画像が制限がかかってしまいまして・・・

さて、今回はこういったことについて注目しました。

物理的距離と心理的距離の関係から見る

心理学で聞いたことも有る方もいると思います。

物理的距離と心理的距離の関係性です。

基本的な4パターンがあり

①密接な(親密な)距離 0~約50センチ・・・肌が触れるものから少し離れたでもかなり                     近い距離(家族、恋人、親友)

②個人的な距離  約50センチ~約1メートル  ・・・腕一本分くらいの距離。必要ならば                                                                                            触れられる(友人、知人の距離)

③社会的な距離  約1メートル~約5メートル・・・仕事上の付き合いや初対面での距離

④公的な距離  約4メートル~約8メートル・・・個人的関係の無い(または無いに等し                        い) 距離

さらに①、②までをパーソナルスペースとも言い、家族、恋人、親友、友人、知人には許す距離範囲ですが、初対面の人にこの範囲に入られると不快感(危機感、緊張感)が現れる距離です。(もちろんこの範囲は、個人差があります)

メートルは資料により差はありますが、だいたいこのくらいです。(私は「映像技法リテラシーⅠ」のP90、91を参考にしました。)

そして、こうした物理的距離と心理的な距離の関係性はそのまま映像を通して、キャラクターの心理や感情、関係性を表現するのに適用できると思います。

これは参考程度ですので軽く頭に入れて読んでみてください。

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OP直後の優子と香織のシーンですね。

ちなみに同じような構図でこんなシーンが有りました。

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優子1年、香織2年の時の回想シーンですね。

前者では後者より物理的な距離が詰まっています。

前者は現在のシーン、後者は過去のシーンですので、過去よりも優子と香織の仲が深まっている(心理的距離が近くなっている)、ととれます。

先ほど紹介した言葉で表せば、ただの部活の先輩後輩の社会的距離から友人、知人関係とも呼べる個人的距離まで縮まっています。

続いてこちら

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優子が久美子に麗奈の演奏をどう思うか問いただすシーンです。

このシーンでは物理的距離は近いですが、普段を見るに、この二人はあくまで部活動の先輩後輩という仲で、そんなに心理的距離が近くは無いと思います。

しかし、このシーンでは優子が久美子に問いただすように迫っています。

つまり心理的距離を詰め、むりやり相手のパーソナルなスペースまで侵入し、相手の本音を探ろうとしている、そういうシーンだと思います。

パーソナルなスペースへの侵入を許し、緊張、動揺を感じ、さらに持ち前の思ったことをつい口にしてしまう久美子は、麗奈の演奏を聞いて「ソロにふさわしいと思います!」と言ってしまいます。

続いてこちら

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「それとも、我が思考を読む能力者か!?」と明日香がおどけるシーン。

普段は仲が良い二人だとは思いますが、このシーンでは距離が離れています。

香織が、明日香に個人的にどちらがソロを吹くべきか問いただし、さらには冗談でも高坂さんが良いと言ってほしくないというシーンです。

このシーン明日香は結局明言することなく去っていきます。

物理的距離を取り、心理的にもパーソナルな部分に入り込ませないようにし、さらに真剣に問いただす相手に対しておどけることで、真剣に取り合う気はないと、心理的に距離を離し壁を作っている、ととれます。

つづいて

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久美子が「上手くなりたいなぁ」と秀一を遠くに見ながらつぶやくシーンです。

9話以降久美子と秀一は言葉を交わしていません。

物理的な距離同様、心の距離も今は他人と言ってよいほど、離れています。

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11話では有りませんが、気まずい空気が流れる9話の二人。

こちらは物理的距離とともに、座席の端の仕切りが二人の心の壁にもなっています。

 

壁という言葉が出ましたので距離のお話とは違いますがこちら。

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左が、過去回想のシーン、先輩に1年生を無視しないようにお願いする香織を教室の外から見ている優子。

右が上記の過去回想後のシーン。

同じような構図ですね。

以下、個人的解釈になりますが、過去回想のシーンでは優子は何もできずに、ただ見ています。

その後現在に戻ってきて同じような構図になるということは、現在もただ見ているだけと同じ心理なんだと思います。

つまり、10話で香織先輩にソロを吹いてほしいという願いから行動をし、結果、再オーディションをすることになったものの、結局その先再オーディションで吹くのは香織自身であり、ソロを獲得するのは香織の実力なので、この先自分ができることはなにもないのだと、ただ見ているだけなのだと、この時点では思っているのだと思います。

さらに、過去回想では教室の扉、現在のシーンでは下駄箱が壁の役割をしていると思います。

壁の前に立つ、というのは映像演出的に見れば

壁=立ちふさがる強敵、行き止まり etc... (このシーンの場合は行き止まりでしょうかね)

つまり、一歩も前に進めない、行き止まりのような絶望感、ネガティブな印象を与えます。

上記の個人的解釈の通り、なにも手出し出来ない絶望感というものをこの時はもっているんだと感じています。

しかし

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その後のシーンで、優子は麗奈にわざと負けて欲しいとお願いしてしまいます。

距離に話を戻すと、この距離は社会的な距離だと思います。

つまり、パーソナルな距離には踏み込んでいない距離です。

久美子の時はむりやりパーソナルな距離に踏み込み、問いただしましたが、麗奈にはそこまで踏み込みません。

それは、無理なお願いとわかっているからです。

一つ前に話を戻すと、下駄箱の前で立ち尽くす優子は、その後中川先輩との話で、中川先輩に「余計なこと考えていないよね?」と問いただされます。

その余計なことが、上記の麗奈とのシーンなのだと思いますが、優子も余計だと、本当はするべきではないことだと、わかっていたんだと思います。

だから下駄箱のシーンでは、行き止まりで立ちふさがる様な気持ちだったんだと個人的には思います。

そして最後に

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親友、恋人、家族の距離と言っても良い距離です。

心の距離は無いと言ってもよく、深く通じあっているといっても過言では有りません。

中川先輩と優子は表面上仲が悪そうですが(まぁお祭り一緒に回っていたり、下駄箱で耳にフゥーと息を吹きかけるぐらいの仲なので言わずもがなですが・・・w)

お互いのパーソナルなスペースに入り込んで、それを許しあえる関係なんだなと思います。

上で紹介した3組とも、本音を一方にあるいは双方に吐露した(中川先輩と優子は若干違いますが)後にこういった距離にいたることから、本音を吐露してくれた相手に対して自分のパーソナルスペースに招き入れる、というと堅苦しい言い方ですが、より親密な関係になった、より親密な関係が進んだと見れます。

 

終わりに

いかがでしたでしょうか。

別に、そんなに心理学に精通しているわけでもないのでこのぐらいのことしか書けませんが、ふと見ていて思いついたので書いてみました。

この物理的距離と心理的距離、当たり前だろと思う方もいるだろうと思いますし、また、必ずしも、僕の考察が当てはまるわけでも有りません。こじつけかもしれません。

数字のメートルもあくまで目安です。

さらに、11話だけの話でもないです、ただ11話見ていて思いついたので11話で書いてみただけです。(言い訳を重ねる・・・まるで久美子のようだ)

まぁ気軽な気持ちで見てくださればと思い書きました。

最後まで見てくださった方ありがとうございました。

 

 

響け!ユーフォニアム11話 個人的雑感&演出について part.1

久美子の成長

久美子には今回成長が見られた、と私は感じました。

2話で吹奏楽部の目標を全国大会出場に設定するか否かという滝先生からのクエスチョンに多数決をとるという物があったと思います。

今話数とシチュエーション的に同じ場面。

このシチュエーションはみんなのいるところで自分の意見を表明する場という意味と、久美子の場合は高坂麗奈への思いという意味があると思います

2話では久美子は手を挙げませんでした。

全国大会出場に手を挙げれば、中3のコンクールで麗奈へ言った「本気で全国行けると思ってたんだ」と矛盾する。

手を挙げなければ、他の部員たちの意志に逆らうことになる。

だから意志薄弱な久美子は手を挙げない選択肢をとった。

しかし、今回久美子は手を挙げました。

今回は確固たる意志があったからです。

特別を目指す高坂麗奈、久美子にとっては強く輝いて見えました。

しかし、そんな麗奈にも弱い部分が今回は見えました。

「だからちょっと・・・やりにくい」

「でも、私が勝ったら悪者になる」

先輩に対する引け目、悪者になることへの恐怖。

特別を目指すには弱い心。

そう、高坂麗奈もまだまだ高校生なんです。特別になる途中。

8話で久美子は特別になりたいというひとりでに輝いた星のような麗奈自身や麗奈の意志を見ました。

ひとりでに輝く星のような麗奈が、今回ろうそくの火のように、風が吹いたら消えてしまう様に見えました。

だから久美子は、そのろうそくの火を消さないように守りました。

特別になろうとしている麗奈の星のような輝きを守りたい、輝いてる麗奈が見たい、麗奈には星のように輝いていて欲しいと。

久美子の確固たる意思。それは、

特別になる麗奈を、輝いている麗奈を支えてあげる

ということなんだと思います。

意志薄弱だった久美子の成長が見られたと思いました。

高坂さんの「本当に?」に対して、

「多分・・・」と答えたところは、非常に久美子らしいというか、まだ久美子も成長途中なんだなと感じて、微笑ましかったですw

しかし、再オーディションでは臆することなく麗奈に拍手を送る久美子は、やっぱり以前よりは成長していると感じました。

 

久美子と麗奈のシーンの光源の演出を見る

再オーディションの直前、久美子は麗奈の元へと向かいます。

麗奈はどこか不安げでした。

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久美子には陽の光があたっているのに対し、麗奈には影りが見え、陽の光があたりません。

影に覆われている=不安、恐れを抱いているを表す演出です。

対して久美子には今回光が当たり続けます。

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特にこのシーンは真っ直ぐ麗奈を見据える久美子が麗奈がソロにふさわしいという、絶対の自信、意志が見えます。

光があたる=自信の現れ、挑戦する意志、勇気。

そしてこの久美子の言葉を聞いた麗奈は、久美子のいる光の下へ入っていきます。

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自身を取り戻した証拠です。

そして

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麗奈は自信を取り戻し、オーディションへ向かいます。

光が麗奈の自信に満ちた顔を照らします。

この光源とキャラクターの心情をリンクさせる演出は見事だと思いました。

響け!ユーフォニアム第11話 映像における演奏演出

さて、今回は再オーディション回。今回もドキドキしましたが・・・

映像における映像演出では高坂さんと香織先輩で面白い対比があったと思います。

まず最初です。

 

・演奏前

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演奏前の対比では香織先輩は、苦手、難しいと感じている箇所の確認でしょうか、運指(運指っていうんでしょうか?ギターしかやったことないもので・・・)の確認をしています。

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一方高坂さんは、何もせず。自信の現れが見えます。

 

また、唇の超クローズアップですが、

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香織先輩は震えています。一方では高坂さんは震えもない、スッと息を吸います。

 

・演奏中

ここが個人的にはおおっと思った演出です。

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香織先輩が吹き初めの後TBしていくのですが、その後部員たちのいる観客席中のカメラに切り替わります。そのカメラでは部員たちのいる観客席前方が映し出されます。

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高坂さんも吹き始め後TBしていきますが、その後部員たちのいる観客席を越え、観客席後方まで映しだされます。

この演出の狙いは音の響きを映像で演出することだと思います。

つまり、香織先輩の演奏より高坂さんの演奏するトランペットの音の方が、より音がホールの後ろのほうまで響いているということだと思います。

面白い演出だと思います。

僕個人はトランペットなんてやったことがないので、微妙に高坂さんが上手いか・・・?と思ってしまいました(汗

しかし、音だけでなく映像で演奏の差異を見せてくれるこの演出はナイスだと思います。

 

・観客席

それぞれの演奏中観客席の部員たちを映していたと思います。

ここにも対比があります。

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香織先輩の演奏中映しだされる部員たちは、みな目を瞑って集中して音を聴こうとしています。

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一方高坂さんの演奏中は、最初はみんな目を瞑っていましたが、演奏始まってすぐ、目を見開いている部員が多いです。

集中せずともすごいとわかる演奏を香織先輩よりも高坂さんがした、ということでしょう。

また、香織先輩の演奏中はメインキャラクターたちのみが、フォーカスを当てられて映しだされていましたが、高坂さんの場合より多くの部員たちにもフォーカスが当てられていました。

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高坂さんの演奏がより多くの部員たちに良いと感じさせたという事だと思います。

 

・まとめ

演奏の良さというのは、音の良さというのはもちろんですが、アニメーション、映像作品という媒体を活かした演奏の良さの演出は今回見事だったと思います。

そしてオーディションという実力差、演奏の違いが出るものは映像において違いを出すことで演出しやすいものだと思います。

今回はそれを活かした演出を紹介しました。