響け!ユーフォニアム11話 個人的雑感&演出について part.1
久美子の成長
久美子には今回成長が見られた、と私は感じました。
2話で吹奏楽部の目標を全国大会出場に設定するか否かという滝先生からのクエスチョンに多数決をとるという物があったと思います。
今話数とシチュエーション的に同じ場面。
このシチュエーションはみんなのいるところで自分の意見を表明する場という意味と、久美子の場合は高坂麗奈への思いという意味があると思います
2話では久美子は手を挙げませんでした。
全国大会出場に手を挙げれば、中3のコンクールで麗奈へ言った「本気で全国行けると思ってたんだ」と矛盾する。
手を挙げなければ、他の部員たちの意志に逆らうことになる。
だから意志薄弱な久美子は手を挙げない選択肢をとった。
しかし、今回久美子は手を挙げました。
今回は確固たる意志があったからです。
特別を目指す高坂麗奈、久美子にとっては強く輝いて見えました。
しかし、そんな麗奈にも弱い部分が今回は見えました。
「だからちょっと・・・やりにくい」
「でも、私が勝ったら悪者になる」
先輩に対する引け目、悪者になることへの恐怖。
特別を目指すには弱い心。
そう、高坂麗奈もまだまだ高校生なんです。特別になる途中。
8話で久美子は特別になりたいというひとりでに輝いた星のような麗奈自身や麗奈の意志を見ました。
ひとりでに輝く星のような麗奈が、今回ろうそくの火のように、風が吹いたら消えてしまう様に見えました。
だから久美子は、そのろうそくの火を消さないように守りました。
特別になろうとしている麗奈の星のような輝きを守りたい、輝いてる麗奈が見たい、麗奈には星のように輝いていて欲しいと。
久美子の確固たる意思。それは、
特別になる麗奈を、輝いている麗奈を支えてあげる
ということなんだと思います。
意志薄弱だった久美子の成長が見られたと思いました。
高坂さんの「本当に?」に対して、
「多分・・・」と答えたところは、非常に久美子らしいというか、まだ久美子も成長途中なんだなと感じて、微笑ましかったですw
しかし、再オーディションでは臆することなく麗奈に拍手を送る久美子は、やっぱり以前よりは成長していると感じました。
久美子と麗奈のシーンの光源の演出を見る
再オーディションの直前、久美子は麗奈の元へと向かいます。
麗奈はどこか不安げでした。
久美子には陽の光があたっているのに対し、麗奈には影りが見え、陽の光があたりません。
影に覆われている=不安、恐れを抱いているを表す演出です。
対して久美子には今回光が当たり続けます。
特にこのシーンは真っ直ぐ麗奈を見据える久美子が麗奈がソロにふさわしいという、絶対の自信、意志が見えます。
光があたる=自信の現れ、挑戦する意志、勇気。
そしてこの久美子の言葉を聞いた麗奈は、久美子のいる光の下へ入っていきます。
自身を取り戻した証拠です。
そして
麗奈は自信を取り戻し、オーディションへ向かいます。
光が麗奈の自信に満ちた顔を照らします。
この光源とキャラクターの心情をリンクさせる演出は見事だと思いました。